不穏状態をケアするにはどうしたら??
どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です‼️
認知症の症状として「不穏」というものがあります。
※不穏とは何らかの原因で落ち着かない、あるいは興奮状態のこと
認知症ケアではこの不穏状態はよく問題とされ、話も数多く聞かれます。
確かに不穏状態が現れるとケアが難しくなるのはわかります。しかし、不穏状態というだけで「認知症状が悪化してきたのかもしれない…」「大変だから薬の調整とか医師に相談出来ないのかな…」
このように、不穏に対して直視して考えるのではなくすぐに対処療法的な発想になることがとても多いです‼️
はっきりいってそれではほぼ一生変わることはないと思っています。
不穏になる原因を探りもしないでケアをしているのですから、、、
まずは何で不穏になっているのか??
その原因を理解しようとする姿勢が必要です!!
引用:http://blog.livedoor.jp/kmiu0711/archives/51952212.html
不穏になるということは、
・本人にとって何か居心地が悪い
・理解や納得出来てないことがある
・体調がすぐれない
このように必ずなにか本人にとって苦しいことが隠れています。
それを知ろうともしないでケアや薬を決定されると誰だって余計にイラッとしますよね。。
そのイライラが『余計に症状悪化』と最悪な捉え方をされてしまうのです。
ケアは対話(コミュニケーション)が必要です。
言葉だけでなく、表情や仕草なども含めて全て対話になります。
ケアを行う側がきちんと本人に聞き、汲み取り、原因を少しでも改善していければきっと不穏状態はなくなり本人も笑ってすごせるはずです。
症状の原因を探る、、基本的なことこそきちんとやることが大切だと思います✨
薬は本当に必要??「 抗認知症薬の不都合な真実」 レビュー
どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です‼️
認知症と診断されたり、その疑いがある人には必ずある共通するものが渡されます。
それは「薬」すなわち抗認知症薬です。
ま、当たり前といえばそうかもですね!!
風邪とかも薬もらうし。。
私はその「薬」に対していつも疑問を思ってしまうのです。
○本当にこの薬は効果があるのだろうか
○本当にこの薬がこの人に合ってるのだろうか
医師でも薬剤師でも何でもない私が、
医学や薬学についての知識もプロの足元にも及ばない私がこんな事を言えないのは分かっていますが、
それでも納得出来ていないことが多く感じられます‼️
そんな中見つけた本‼️
衝撃的なタイトル✨
中身など調べずにすぐに購入しました。
これは小冊子のような本で医学博士の長尾和宏さんとフリーライターの東田勉さんがまとめているもので、現在日本で使用されている4つの抗認知症薬について、薬の効果・効用だけでなく治験の話なども書かれているとても面白いものでした。
この本では全面的に抗認知症薬を使用してはダメだと言ってるのではありません。
あくまで、認知症ケアの手段の一つとして適切に適正な量を処方していくことをすすめているものでした。
現在日本で使用されている抗認知症薬はこの4つ
○アリセプト(ドネペジル)
○レミニール(ガランタミン)
○イクセロン(リバスチグミン)
○メマリー(メマンチン)
これらを使い分けるには認知機能の簡易テストやCT、MRIなどの画像診断はもちろんのこと。
それと同様に患者をよく観察し、状態をきちんと把握し、1番身近にいる家族などからもたくさんの情報を収集しながら薬の選定を行う必要性を著者は唱えています。
現在の認知症診断は言ってしまえば不確定要素が多い中されていることが大半で、薬の処方にも疑問や違和感を抱かずに服用しているケースが多いとのこと。
認知症ケアは人。
薬はケアの手段の一つ、あくまで一つ。
ケアを行う側もそこをきちんと意識して医療との連携を図っていかなければより良いケアは出来ないでしょう。
適切な環境やケアで最小限の薬で生活出来るように。。。
そのケアって「支援」?それとも「支配」?? 介護者が陥りやすい罠
どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です。
日頃介護をしていて認知症の方との関わりで上手くいかずに
苦労している人は少なくないでしょう。
ケアは認知症の如何に問わずと大変で時間や多くの労力を使うことになります。
そんな中、介護者の多くが半ば無意識に陥っていることがあります。
それは行なっている介護が「支援」ではなく「支配」になっているということです。
??????
一体どういうことでしょうか。
ケアとはそもそも何のことでしょうか。
ケア:care 大辞林等参照
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やっと認知症のことがわかった、長谷川先生の言葉は力がある
どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です。
今回は「認知症医療」のパイオニア的存在の長谷川和夫先生の著書
『ボクはやっと認知症のことがわかった』を読んでの感想を綴りたいと思います。
長谷川先生は現在日本中の医療・介護業界でもっとも使われている認知症の診断の指標である
「通称:長谷川式スケール」を考案した本人である。
これまで何十年もの間を認知症医療のために尽力してきた先生ですが、その先生が
2017年に自らも認知症になったことを公表して当事者になってからわかってきたこと等を書き綴っている。
この本では
第1章・・認知症になったボク
第2章・・認知症とは何か
第3章・・認知症になってわかったこと
第4章・・「長谷川式スケール」開発秘話
第5章・・認知症の歴史
第6章・・社会は、医療は何ができるか
第7章・・日本人に伝えたい遺言
という流れで構成されている。
まずは1章で自分自身も認知症であるとすぐに話されている。
それは長谷川先生が「もっと多くの人に認知症のことを知って欲しい」という強い願いの表れではないかと思う。
先生曰く年をとれば誰もが認知症になると仰っており、言ってしまえば認知症は一種の老化とも取れるスタンスで考えているのかなと個人的には解釈している。
※実際に著書にはそのような表現はありませんのであくまで個人的見解です
認知症の原因や認知症のタイプ、症状などはこれまでの投稿でも触れていますので今回割愛しますね。
(これまでの投稿で症状や認知症のタイプ別などで紹介していますのでそちらもご参考にしてみて下さいね)
認知症ケアでよく言われているのが、
◯本人を否定しない
◯急がせない、慌てさせない
◯本人を中心としたケアを行う
こういったものがありますが、やはり先生もその大切さを唱えています。
◯置いてきぼりにしないで
認知症だから何もわからないと決めつけて、当事者以外で話を進めてしまうことはやめて欲しい。
認知症の人も人の話はもちろん聞こえていますし、感情もみんなと同様にあります。だからこれまでと同じように関わっていくことが大切だと仰っています。
◯時間を差し上げて
認知症の人は話を理解したり、返答するまでにどうしても時間がかかることがあります。
ですので、返事や反応を急ぐのではなくその人に考える時間を与えて欲しい。
また、介護者が
「◇◇をしましょう」や「△△をしたらいかがですか」と言う質問も良くないと仰る。
これは介護者の多くが行なっているやり方ではないだろうか。
なぜ良くないのか、、それはそのような半ば決めつけとも取れる言い方をされると他の方法を考えることが出来なくてなってしまうとの事。
なので「何がしたいですか?」「何がしたくないですか?」と質問したり
「◇◇と△△、◎◎がありますがどちらが宜しいですか?」と本人が考えやすい、選びやすい方法で行うことが大切である。
さらに、認知症ケアに関わらず生活の中で「笑い」に囲まれていることの大切さも仰っています。
笑いには心を和ませる力が秘められているので、生活をしていく中で笑いあえる家族や仲間の存在がとても重要であると記されています。
最後に先生がこれぞ認知症ケアの真髄であるとして紹介された出来事を本からそのまま抜粋してお伝えしますね。
以下著書よりそのまま引用
”公園を歩いていた小さな子が転んで泣き出しました。すると、四歳くらいの女の子が駆け寄ってきました。小さな子を助け起こすのかと思ってみていたら、女の子は、小さな子の傍らに自分も腹ばいになって横たわり、にっこりと、その小さな子に笑いかけたのです。泣いていた小さな子も、つられてにっこりとしました。しばらくして、女の子が「起きようね」というと、小さな子は「うん」といって起き上がり、二人は手をつないで歩いていきましたーー”
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これを読んで私もまさにその人に寄り添うケアだなと感心させられました。
何かをすることだけがケアではありません。その人と同じ目線に立ってみる、その基本をいつでも忘れることなく関わっていくことが大切であり、それ以上のケアはないといっても言い過ぎではありません。。
認知症を抱える人もそのケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。
時間が大切。頭の中を整理する時間があれば大丈夫✨
どうも、久しぶりの認知症ケアデザイナーはや坊です。
認知症を抱える人との関わりではよく
「時間をかける」ことが言われています。
とても基本的なことですが、これが本当に大切なのです‼️
認知症の症状には記憶・理解・判断等の低下がありますが、それを解決する手段として『時間』が必要なのです。
※先日訪れた沖縄県恩納村にある某ホテルに咲いていた珍しい白のハイビスカス🌺🌺
認知症を抱える人は人との対話で
◯話の内容を聞き取り、理解する
ことにまず時間が必要になります。
そして
◯内容に対する返事を記憶等から引っ張りだすことに時間が必要になります。
◯その返事がつじつまが合っているのか判断する等にも時間が必要になります。
色々な所で時間が必要なので、一緒にいる人はイライラしたり急がせたりするかもしれません。
正直に話すとその気持ちは分からなくはないです。
ですが、その反応をしてしまうと
認知症を抱える人たちは相手の感情をキャッチするアンテナは敏感なため、余計に混乱していきます。
そうすると、思考が止まったり、不安になったり、ごまかそうとして攻撃的になったり別の症状が出てしまうことに繋がります。
そうなると互いに悪循環になり、認知症を抱える人にとってはBPSD(心理・行動症状)が悪化するという事態になってしまいます!!
では、どうするか?
対話をしながら相手の表情をよく観察するのです。
認知症を抱える人たちは関わりを持つなかで時間が必要となる様々な状況で必ずと言っていいほど表情にちょっとした変化が現れます。
例えば、話を聞きながら目をキョロキョロしたり、身体を揺らしたり、上の空になったかのようにしたり、、
これらの反応は「今は時間が必要なんです」という合図(シグナル)とも言えます。
※この表情の変化は人間なら誰でも出ているのかもしれませんが、、
その変化に気付ければ
「今何か考えているのかな?」
「あ、今は答えを待とうかな」
といったように、こちらとしてもいつもより待つ時間に対して心の余裕が生まれます。
そうすると認知症を抱える人も安心して返事が出来るため、コミュニケーションが取りやすくなるはずです!!
これからのコミュニケーションに少しでも役立つことが出来れば幸せです。
認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。
デイサービスに預ける?は間違い。
どうも認知症ケアデザイナーのはや坊です‼️
今回は認知症を抱える本人や家族の気持ちに関するお話をしていきたいと思います。
筆者を始め、医療・福祉施設で仕事をしたことのある人なら
「デイサービス(病院等も含む)で預かってもらっている」
この言葉を一度は聞いたことがあるかと思います!!
※photo by Hayabo
これは恐らく
- 認知症を抱える人のケアをしてもらっているから大変だろう
- 手がかかるのに申し訳ない
このような思いから出ている言葉だと思います!!
ですが、筆者が考えるにこの言葉は間違いではないかと思います。
それはこの言葉には先ほどのケアを行う側の『何らかのマイナスな思い』『無意識に立場が弱いと勘違い』というものが隠れているからです。
確かに認知症のケアも含めて医療・福祉業界に携わる人たちは毎日忙しく駆け巡っています。
中には対応に時間や手間、労力の多くを取られてしまうこともあります。
また、上手くコミュニケーションが取れずにもどかしい思いになることもあります。
ですが、それでも医療・福祉業界に携わる人たちのほとんどが
人に寄り添うことが好きで、誰かの役にたちたい
と考えて仕事をしています。
それがやりがいや自分の生きがいになってもいます!!
ケアを行う側とケアを受ける側(家族等も含む)の関係は対等
ケアを受ける側やお願いする側は無意識に立場が弱いと思ってしまう事がとても多いです。
しかし、ここで断言します。
それは間違いであくまで関係は対等です!!
ケアのお願い等はしているかもしれませんが、もちろん報酬の支払いもあります。
また、医療・福祉業界に携わる人たちはケアをやりたくて受け入れているのでそんなに気にすることはないのです。
立場が弱いと勘違いして、ケアを受ける側やお願いする側がそんな対応をすると、携わる人たちのやりがいや生きがいまで奪ってしまうかもしれません。
なので、
お互いの立場など深く考えず、思っている事を正直に話す
これがお互いにとってwin-winの関係になっていくのです。
「○○○をして欲し」
「□□□はしないで欲しい」
「今日は△△△なので宜しくお願いします」
など、病院やデイサービスなどでもたくさんの話をしてもらいたいと思います。
コミュニケーションは対話することが欠かせません。
対話は対等な関係でこそ成り立つことが多いのです!!
現在、医療・福祉施設に通っている、利用している人、その家族や関係のある人へ
あまり深く気にすることなく、思っていることや感じていること、考えていることを素直に伝えていきましょう。
案外、そのほうがケアも良い方向へ向かったりしますよ‼️
認知症を抱える人とケアを行う側の双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。
歩行介助の正しい方法!認知症に関わらずきちんとした介助を行うと介護が楽??
どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です。
日頃のケア(介助)で悩みとして時々話を聞くことの一つに「歩行介助」があります。
以前の記事で認知症やその他の病気などの予防には水分補給や運動がとても大切だと話をしました。
運動の中でも「歩行」は日常生活の基本的なものです。
室内でも屋外でも歩行が出来るのと出来ないのとでは生活の幅が大きく違います。
- なぜ歩行介助が必要なの??
年を重ねるにつれて足腰はどうしても弱まっていきます。
それが筋力や体力の低下を招き”サルコペニア”と呼ばれ最近は注目されることが増えてきました。
高齢者の怪我などで一番多くその後の介護不安としても心配されているのが転倒です。
転倒してしまうと骨折したり寝たきりになったり、急激な筋力・体力低下を招く要因となります。
そのため、転倒に注意することが「歩行介助」において重要です。
- 歩行介助の種類ってどういったものがあるの?
歩行介助の種類
手引き介助(両手)
これは介護する側と介護を受ける側が向き合い、両手を取って歩く介助方法です。基本的には手のひら同士を合わせて介助を行います。時にはそれでもバランスが不安定な人がいます。その場合には手のひらではなく、肘を抱えて介助するとより歩行時の安定さは増しますのでケアを受ける側の状態に応じて行うことが必要です。この介助方法の最大の利点は、両手(両肘)をつないだ状態のため、前後への転倒を回避しやすい点にあります。歩行障害が重度で転倒のリスクが高い場合や、短い距離を移動する場合に適した介助方法です。
ですがデメリットもあります。介護者が後ろ向きに歩くことになるため、介護者自身が転倒する恐れもあります。ふたりとも転倒し大怪我につながる可能性もあるため、介助する時には進行方向の障害物には十分に注意しましょう。
手引き介助(片側寄り添い)
介護者がケアを受ける側の横に立ち、並んで歩行する介助方法です。右利きの方を介助する場合、原則として介護者は左側に立って介助します。
具体的には寄り添う形で相手の脇に右腕を差し込み、左手で相手の左手に添えます。お互いに前を向いてケアが行えるため、長い距離を移動するのに適した介助方法です。
また、脳血管障害などの後遺症によって片まひが見られる人を介助する場合には、介護する側はまひのある側に立って介助を行います。
- 歩行介助を行う時のワンポイント
◯大原則・・・相手のペースに合わせること。
これは歩行介助に関わらず全てのケアに共通することです。
以前の記事にも記載していますが、歩行スピードがとてもゆっくりでも焦らず辛抱強く付き合うことが大切です。無理に急がせてしまうと、転倒も危険性も増しますし、それがきっかけで介護されることをストレスに感じるかもしれません。 筋力が弱っていること、自分自身でも思い通りにならない部位があることを理解したうえで、相手のペースに合わせて歩行介助をおこないましょう。
◯出来るだけ障害物を取り除く
高齢者は筋力・体力の低下によって、室内を移動する際、敷居や電気のコードなどとても小さなものでも障害物になってつまずくことがあります。移動の際にはこれらの障害物になるものはなるべく取り除いて、安全な通路の広さを確保しましょう。
安全に歩行介助を行い、より日常生活を楽しく過ごせるようになってくれることを。
認知症を抱える人もケアを受ける側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。
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