オススメ本レビュー 「わたしはコンシェルジュ」
どうもはや坊です。
今回は私のオススメ本のご紹介ということで2回目になります。
今回ご紹介するのは
「わたしはコンシェルジュ」
けっしてNOとは言えない職業
阿部 佳 著
これは私が初めて買った本だったかもしれません。
わたしはおばあちゃんっ子でして、物心ついた時から自分の親と居る時間以上に祖母と過ごしている時間が多かったかもしれません。
それもあって高校時代から将来は福祉関連の仕事に就きたいと思っていました。
そして、ゆくゆくは自分が祖母の介護をしようと決めていました。
そんな中、大学で福祉を学んでいる時に、福祉とは接客業ではないかと気付かされたんです。
わたしが大学時代だった10数年前までは、正直福祉の現場というものはとても接客業と呼べる状態ではなかった環境でした。
(言うほどたくさんの施設等を見てきた訳ではありませんが)
福祉の勉強途中である素人がすら、そのずさんな環境だったことを鮮明に覚えているのです。
大学時代に色々な経験をしていく上で、わたしが個人的に接客業の頂点だと思ったのがホテル業です。
どのお客様に対しても誠実で、また、それぞれのお客様に即した臨機応変な対応もわたしにとってとても魅力的でした。
そんなホテル業で実践されている接客方法等を福祉の世界に取り入れたなら、介護をする側、される側双方にとって大きな変革になるのではないかと思うようになりました。
そこで大学卒業後はすぐに福祉の世界に入るのではなく、ホテル業で接客の修行を積んでから福祉に携わろうと決心しました。
(残念ながらホテル業での就職は叶いませんでしたが)
ホテル業に興味を抱いていた時、NHKの番組《プロフェッショナル》で本の著者である阿部さんが出演していたのです。
1時間程の内容だったと思いますが、衝撃でした。
接客業の頂点だと思っていたホテル業。
その中でもコンシェルジュというのはまた別格なのだと知ったのです。
それから阿部さんの本を探している時に今回の本と出会いました。
本の内容はざっくり言うと、コンシェルジュのちょっとした歴史や阿部さんがコンシェルジュになるまで。
そしてなった後のホテルで起こった出来事などの事例を踏まえながらコンシェルジュとしての価値観や本質・信念が綴られています。
題名にNOとは言えないとありますが、お客様のご要望に応えることを指している訳ではありません。
お客様が話しているその口調、表情、仕草、雰囲気、服装等までも観察しながらご要望の先まで意識を張り巡らせてご提案していくのです。
気配りや心配りといった一言では片付けられないものだと思いました。
ですが、同時にとてもやりがいのある仕事だろうなとも思いました。
阿部さんは本の中でホスピタリティという言葉を使っておられます。
最近ではよく耳にするようになりましたが、当時はそこまで浸透している言葉ではなかったと思います。
一方的に行うサービスではなくて、双方でやり取りをしながらその中で相手(お客様)の全てをも汲み取ろうとする心意気に読みながら衝撃を何度となく受けました。
この本で阿部さんが考え・実践していることが、わたしが現在福祉の世界で日々実践していることの原点になっています。
「人の心持ちを読み取り、期待以上の満足を提供する」
阿部さんの考えるコンシェルジュの存在価値です。
言葉にすると何てことないようですが、それはいわば極めようのない極上のおもてなしだと思います。
気配り上手と言われる日本人ですが、阿部さんのように実践出来る人はそう多くはないでしょう。
情報技術の進歩で日々直接人と接することが少なくなっている現在、、
そんな時だからこそ阿部さんのような人がより求められるのかもしれません。
何か本のレビューなのかなんなのか分からなくなってきましたが。。笑っ
とても衝撃を受けた「わたしはコンシェルジュ」
是非興味がございましたら読んでみて下さい。