認知症ケア:家族へ対するケアも同じように大切
どうも認知症ケアデザイナーのはや坊です。
人と人が分かり合えるには時間と労力が必要です。
それが認知症を抱える人とのやりとりになると、更に多くの時間と労力が必要になることが多いもです。
そこで今回のテーマですが「認知症ケアは家族へのケアも同じぐらい大切」ということで話をしていきたいと思います。
認知症のケアをメインで行っているのはもちろん家族です。
家族の中には認知症に対する理解度が十分でなかったりすることがあります。
また、家族自身も仕事や私生活などもしながらのケアですので、うまくいかない時にはとても多くのストレスを感じてしまうでしょう。
◯家族が抱える認知症ケアでのストレス◯
家族が抱えるストレスには大きく次のものが挙げられます。
◯うまく意思疎通が図れないことへのストレス
これは認知症ケアで最も多くの原因になっているのではないでしょうか。話した内容を覚えきれなかったり、きちんと理解することが難しいため何度も同じ説明を繰り返すことで生まれてくるストレスです。
◯自分の時間が確保しにくい
「一人にすると何が起きるか分からなくて心配なので目が離せない」といったように常にケアを行う家族が四六時中側でケアを行う環境も多くみられます。そうなるとやはり家族一人一人の大切な自分時間が取られてしまう形になりますので、それに対するストレスも相当なものになることが予測がつきます。
では、一体どのようにしたら良いのでしょうか?
上記のようなストレスというのは徐々に蓄積していきますので、ストレスがあるからいって今すぐにどうこうなるものではないかもしれません。
ですが、ストレスをうまく発散したり分散していかないと必ずケアを行う側の心身にも少なからず影響を及ぼします。
認知症ケアのストレスへの対応策としても大きく分けて2つになるでしょう。
◯特定の人だけでケアを行わない
これは認知症だけでなく、介護全般的に言えることですが1〜2人の特定の人だけでケアを行っていることがよくあります。それでは先ほどの自分の時間を確保することはとても難しいものになります。そのため、出来るだけ多くの人がケアに関わることが大切になります。そうすることで、ケアを行う側のストレスは分散されやすくなります。また、認知症を抱える人にとってもより多くの家族と接することが出来るので、心身への刺激が増えることで症状にも変化をもたらしてくれるきっかけにもなるのです。
◯隣近所や地域住民、または福祉事業所といったプロの手も借りる
多くの人でケアを行うことが大切だと先ほど話をしました。これは何も家族だけに限ったことではありません。家族以外の人たちでも関われる環境であれば大いに巻き込んで下さい。さらに、デイケアやデイサービス、訪問介護などのプロの手を借りることも大切な手段の一つです。
これは多くの人でケアをするという意味だけでなく、認知症に対する理解を深めたり、適切な介護方法を教えてもらうことが出来ることもメリットとして大きいからです。もし、ケアがその本人にあっていなければいくら一生懸命行っても互いのストレスばかりが溜まってしまい、健全なケアには至りません。ですので、プロから情報をもらうという意味合いでもケアの一つの手段として活用が期待できます。
これらの方法でストレスが上手く発散出来たり分散出来ると、ケアを行う側の一人一人に心の余裕が出来てきます。
この「心の余裕」がとても大切なのです。
心に余裕があるとちょっとしたことにも動ずることなく、感情に左右されずにケアを行うことが出来るようになります。それが双方にとってもとてもプラスに働きますので「心の余裕」をいかにして持つことが出来るかを検討してケアを行っても良いのではないでしょうか。
認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。
|