認知症と薬の関係、、どんな効果が?
どうもはや坊です。
認知症のケアについて色々と話していますが、今回は少し角度を変えたところから話していければと思います。
皆さんもほとんどの方が、1度は体調を崩したりケガをしたりで病院へ行かれた経験をお持ちだと思います。
認知症を抱える人の多くも、病院への定期受診を行っています。
認知症と診断されたり、その疑いがある時には処方箋、つまり薬が少なからず関係してきます。
今回からはその薬について、認知症の種類や症状と照らし合わせながら紹介していきたいと思います。
写真引用:http://answers.ten-navi.com/pharmanews/10218/
現在、認知症に用いられている薬は数多くあり、先ほども記述したように認知症の種類や症状によって医者の指示で使い分けられています。
認知症の薬ってどういったものがあるの?
認知症に使われる薬は大きく4つに分類することが出来ます。
①抗認知症薬
ドネペジル、ガランタミン、メマンチン等
②血管系薬剤
降圧剤、糖尿病薬、脂質異常症薬等
④漢方薬
抗認知症薬とは、認知症の記憶障害や見当識障害といった中核症状そのものに対して使う薬です。この中で最も多く処方されているのが、ドネペジル(アリセプト)です。
※詳細は次回以降各薬ごとの紹介のさいにお話します。
この抗認知症薬は特にアルツハイマー型認知症に効果があるとされています。しかしながら、これら抗認知症薬は認知症を治すというものではなく、あくまでも症状の一時的な改善や状態の維持を目的としているものです。
血管系薬剤は血管型認知症の原因である、脳梗塞などに対して使われるものです。脳血管障害は高血圧や糖尿病、脂質異常症などによってその多くが引き起こされます。そのため、それらの症状に対する薬物療法によって、脳血管障害のリスクを下げたり、血管型認知症の進行を遅らせたり食い止めたりします。
また、一部では症状の改善も期待されています。
向精神薬は認知症の症状とも繋がる不安やうつ状態、興奮、攻撃性、妄想などの精神症状に対して使われる薬です。一時的な症状改善が期待出来ますが、この向精神薬は残念ながら暴力や徘徊といった認知症の症状を抑え込むための【管理目的】で使われることも少なくありません。
その他漢方薬も認知症の中核症状だけでなく周辺症状にも一定の効果があるとされています。
どの薬もそうですが、まずは本人の身体に合ったものを処方してもらうことが必要です。
認知症のケアをする家族の中には、本人と一緒に病院へ行くのではなく、家族だけで医者と面談をして薬の処方をしてもらうケースも多いです。それでは本当に本人に合った薬なのかを確認することが難しくなります。
筆者は日頃からケアで関わる際には、認知症を抱える本人だけでなく、家族に対して本人と一緒に病院受診することを強く推奨しています。そうすることで、医者も実際に本人と会い、話をし、薬の処方や対応方法(治療方針)が変更になったりすることもあります。
現在、家族だけで医者と面談をして薬の処方をしてもらっている方がいましたら、次回の病院受診へはぜひとも本人も一緒に連れていってあげてください。
次回からは各薬の種類についてより詳しく話していきたいと思います。
認知症を抱える人もケアをする側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。