はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

認知症に関する様々な情報の発信

認知症対応「怒っている人への関わり方」

どうもはや坊です。


認知症におけるケアで困ることの一つに「怒っている人への対処方法」というものが多く挙げられます。





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写真引用:https://bright-ms.net/post-1818/


認知症を抱えるときちんとした状況の把握が難しくなってしまいます。その中でもちょっとした変化や違和感を敏感に感じ取る力を持っている人も多いです。


認知症を抱える人が怒ってしまうのは何故でしょうか?

認知症を抱える人が怒りだしてしまうケースには以下のことが代表的なものになります。


◯被害妄想…何かを盗られた等自分が被害者であると思い込んでしまう

◯急な声掛けや介助に対して不安や恐怖から自分を守るために怒ってしまう


以前にも紹介しましたが、認知症を抱える人は自分が物事を理解出来ていない状況を分かっています。
(もちろん全てではありません)

分かっていないことは理解しているが、何が分からないのか?等細かな情報を上手く整理出来ないのです。



そんな状況で急な声掛けや介助をしようとすると、理解出来ていない不安や恐怖から「怒り」を表現することで自分を守ろうとしていることが多いのです。



怒ってしまうケースへの対応方法


不安や恐怖から「怒り」へ繋がってしまうことも多いため、基本的には不安や恐怖を取り除くことが効果的になります。


まずは本人に直接何で怒っているのか確認する。


※この当たり前のことが、認知症ケアでは上手く出来ていないのです。
『また、この人怒っている。どうせ忘れるよ』
『いつものことでしょ』

といったようにケアを行う側が自分達の都合が良いように解釈をして対応するため、上手くいかないのです。


そんなの怒ってしまうのは当然です。
ろくに人の話も聞かずに勝手に決めたり、話をすすめてしまうのですから。。



認知症を抱えると記憶障害やその他さまざまな症状から状況の理解がとても難しくなります。
ですが、きちんと話をすると必ず分かってくれます


私たちも同じで、何かあったときにきちんと話をすればたいていのことは上手く対応が出来ますよね。

その説明やコミュニケーションが私たちよりも時間がかかるだけなのです。




認知症を抱える人で「怒ってしまう」人に対しては、ケアを行う側が冷静になりまずは話を聴く姿勢を見せてみると解決の糸口が意外にもすんなり見えてくるかもしれませんね。。







認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。