認知症ってどうやって診断されるのか? ⑷血液・髄液等検査編
どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です。
これまでに、診察や各検査などのシリーズに分けて認知症の診断に関する話をしてきました。
今回は「血液・髄液等検査」から認知症の診断が行うことがあることもお伝えしていければと思います。
認知症は脳の萎縮や変性性変化により起こることがほとんどですが、中には身体的な疾患が原因で認知機能が低下する場合があります。
そしてここで一つ。
認知症の中には”完治する認知症”があることをご存知でしょうか。
それは主に身体的な疾患を主な原因とする認知症のことです。
◯甲状腺機能低下症
◯ビタミン欠乏症
◯正常圧水頭症
などが挙げられます。
認知症の診断を行う際には、このような疾患が原因である可能性もあることから「血液・髄液等検査」を行うべきであるとされています。
そうすることで診断がより正確になってくるのです。
このような疾患の場合、その疾患の症状が良くなると同じように認知機能も改善し、認知症が完治することもあります。
☆血液検査で特に注目する項目
認知症で調べる血液検査にはいくつもの項目があります。
・血液一般検査(赤血球や白血球、血小板等)
・鉄、ビタミン項目(鉄、ビタミン、葉酸等)
※各項目の細かな説明は今回省略させて頂きます。
この中では「甲状腺機能項目及び鉄・ビタミン項目」になります。
甲状腺機能低下症は女性に多く見られ、逆にビタミン欠乏症などは飲酒が多い男性に多く見られる傾向にあります。
その他、尿検査や髄液検査も状況に応じて実施されることがあります。
尿検査は高齢者が腎機能や肝機能の疾患を患っていることが多いことからその有無を確認するために実施されることが多いようです。
髄液検査は正常圧水頭症が疑われる際に用いられる検査です。腰椎から髄液を採取してその数値を測定します。
今回紹介した検査で身体的な疾患が原因で認知症になった場合には、その疾患をしっかりと治療すると認知症も完治する可能性が十分にあります。
そのためにはしっかりとした診断を受けることが必要になります。
日頃からどのような症状や身体的・精神的な状態なのかを観察して、伝えていくことでより正確な診断に結びつきますのでその観察は継続して行ってもらいたいと思います。
認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。