はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

認知症に関する様々な情報の発信

認知症ケアで大切な服薬管理:何度も薬を飲みたがる対応編

どうもはや坊です。


最近は毎日仕事を始めとしてあれやこれや忙しい日々が続いていますが、なかなか充実しています。
でも頑張るとどうしても疲れは溜まってしまいますので癒しが必要ですよね。



今回はこの写真で皆さんも癒されて下さい。笑っ



f:id:gokijet0519:20180802230559j:plain
※沖縄の北部にある離島伊江島のゆり祭りで筆者が撮影したものです。
来年は久しぶりに行きたいな。



ユリの写真で癒された所で今回の話をすすめていきますね。




今回は前回の続きということで、認知症を抱える人の服薬管理について話をしていきます。

前回は
医師の指示通りに薬をきちんと飲むためには?
ということでいくつかの方法を紹介してきました。



今回は前回紹介した
②薬を飲んだのに飲んでいないと複数回飲もうとする人
に対するケアの方法を紹介していきましょう。







これは認知症の症状である記憶障害が原因となって引き起こされるものです。


本人は飲んだことを忘れてしまっているため、何度も繰り返して薬の要求をしてしまうことがあります。



ここで2点心に留めておいて欲しいことがあります。
このように薬を繰り返して要求してしまう場合には

記憶にないということは本人にとっては事実ではないということ

本人が飲んでいないと思っていることは本人の中での絶対的事実であること


です。
なので、この状況で家族などケアを行う側が
「さっき飲んだでしょ」などと言っても納得出来るはずがないのです。


本人にとっては薬を飲んだことが事実ではないのですから。。。



この場合の対応は非常に難しいと思います。
筆者も幾度となくそのような状況を経験していますが、毎回同じ対応で成功することは今までありません。


上手くいこともいかないことも誰にでもありますので、いくつかの対応方法をストック(備える)しておくことが必要になりますね。



対応方法の紹介の前に、、、

まずは絶対にしてはいけないことがあります。

それは要求されたからといって薬をもう一度与えてしまうことです

これだけは絶対に避けて下さい。
理解していると思いますが、薬というのは副作用というものが存在します。薬を重複して飲むとこの副作用が強く出たり、依存症の症状が出たり、最悪の場合は薬によっては死に至ることもあります。



でも、頭では分かっていても何度も要求されると何かあげないと、、、


と思ってしまうことでしょう。
そんなときにはドラッグストア等で購入出来る栄養補助用のサプリメント等を準備していると良いでしょう。


サプリメントは錠剤やカプセルのものが多いので「これは先生(医師)が一つだけ飲んで下さいって出してくれたものですからね」と念押しの声かけもしながらサプリメントを飲んでもらう。

サプリメントには、ビタミンやミネラル、カロリー補給を始めとして身体機能のサポートとして必要なものですので、薬局から処方される薬と比べると幾分安心して渡すことが出来ると思います。

サプリメントによっては飲んでいる薬との相性もあったりしますので、必ず状況を医師にも話した上で相談してサプリメントの購入はお願いします



それ以外には、薬の準備をするからと少し間を置いて、その時間に何か別のことに取り組んでもらう。
その取り組みが上手くいくと、薬のことが気にならなくなっている場合もありますのでその対応が出来ると理想的だと思います。


また、処方された薬に「日付」や「昼食後」などの情報が記載されている時には本人と一緒にそれを確認することも良いでしょう。
カレンダーなど日付がわかるものが近くにあるとより伝わりやすくなります。

ですが、その際にも始めに記したように「飲んだでしょ」とは伝えないことです。
例えば、朝の薬を飲んで後に再度要求する場合には一緒に確認しながら

『昼食後の薬があるから昼御飯食べてからにしましょうね。』
などの前向きな声かけで対応することが大切です。







今回は対応方法として難しいケースであると思います。
ですが、筆者が紹介したいくつかの方法でも効果が期待出来ると思いますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。



薬は再度あげない。
このことだけは肝に命じて頂ければ、皆さんが考え付くアイデアもきっと良い方法の一つであるはずです。
ぜひトライしてみて下さい。


もし何か気になることがあったら、その他何でも構いませんので、いつでも相談して下さいね。




認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。