はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

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老老介護とはなんぞや?? その問題点とは・・・

どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です。

 

 

 

今回はここ数年で耳にすることが多くなったワード。

老老介護」について話をしていきたいと思います。

 

 

 


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今ではよく耳にすることも増えましたが、これは一言で表現すると高齢者の介護をしている人も高齢者ということです。

 

 

例:

認知症を抱えるおじいちゃんの介護を奥さんであるおばあちゃんがしている。

 

脳梗塞で身体に障害を負っているおばあちゃんの介護を自分も身体に不安のあるおじいちゃんがしている。

 

 

介護をしている人たちは皆一様に一生懸命行っているはずです。

その介護をしている側・受ける側が同じ高齢者の場合にはなぜ問題視されるのでしょうか。

 

 

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考えられる要因としては大きく2つ挙げることができます。

 

 

  1. 適切な介護が行われないことで、ケアを受ける側の状態が悪化してしまう。
  2. ケアを行う側の健康状態が悪化して、最悪の場合には共倒れになってしまうことがある。

 

 

 

1、のケースでは適切な介護が行われないと表記していますが、これは何もケアを行う側だけの問題点ではありません。

 

老老介護で介護をしている側というのは、ほとんどの人が初めて介護をする環境になることでしょう。

そんな初めての環境の中、どこから・何をして良いか分からないまま介護がスタートします。そしてその中の多くの人が誰にも相談することが出来ずに日々介護を行っているのです。

 

何も分からないままで、誰からも教えてもらうことが出来ない状況、それでは高齢者だけでなく誰もが適切な介護を出来る訳がありません。

そんな介護を続けていると、ケアを行う側も受ける側も心身ともにストレスを抱えながら毎日を送ってしまいます。

ケアを受ける側というのは、ケアを行う側よりもただでさえストレスを感じることが多いはずです。皆さんも想像してみるとすぐに分かるはずです。毎日、自分が誰かの手を借りて食事を摂り、お風呂に入り、用を足す、、それを考えたら楽でいいなと思う人がいるでしょうか。恐らく100%に近い人が「恥ずかしい」「嫌だ」と反射的に思うはずです。

 

ケアを受ける側は毎日そんな思いを抱いているかもしれないのです。

そんなストレスの環境で、適切な介護が行われないと心身ともに悪化していくのは目に見えていますね。

 

 

 

2、のケースですが、これも先ほどと同じような理由がケアを行う側にも当てはまります。

適切な介護が出来ない状況というのは何を引き起こすのか。それはケアを行う側が無理な状況で介護をし続けているということです。

 

◯介護の仕方が分からないので、力任せな介護になったり無理な体勢で介護を行う

➡身体的なマイナス要因

◯力任せな介護というのは受ける側からしたらとても窮屈です。そのため、そんな窮屈な思いをしたくないからと介護拒否をする。すると、拒否されたケアを行う側もイライラや反発から更に無理な介護に、なってしまう。

➡精神的なマイナス要因

 

このように負の連鎖が続くことでケアを行う側も疲れ果ててしまうのです。

そしてケアを行う側が腰痛になったり、上手く介護が出来ない自分を責めて精神的に落ち込んだりと心身に悪影響を及ぼしてしまうのです。

 

 

 

最悪の場合には、ケアを行う側が耐えきれずにダウンしてしまったり。

時々報道される介護疲れからの事件や事故に繋がってしまうのです。。

 

 

このような最悪のケースはもちろん、介護をするなら受ける側も行う側も両方がより良い環境になりたいと考えるはずです。

 

 

では、どうしたら良いのでしょうか。

それは『サポート』することに尽きます。

ここではサポートの種類を紹介して終わりにしたいと思います。

 

 

●まずは、老老介護という2人だけの環境にしないことが大前提です。

 

家族(子供や孫、親戚)だけでなく隣近所も一緒になってサポート出来る環境があるだけでもストレスは大幅に軽減することが出来ます。

この場合のサポートは、必ずしも直接的に介護をすることのサポートだけではありません。

時々様子を見に来たり、会って話を聞いたり、介護の方法等をどこからか仕入れてきてその情報を教えたり、

それだけでもサポートに十分なりえます。

 

 

介護保険サービスや地域包括支援センターを利用する

 

これはいわゆるプロの手を借りることです。

プロは些細な相談から直接的な介護についてもきちんと対応してくれます。また、ケアを行うポイント等もきちんと教えてくれますので、気兼ねすることなく多いに活用してもらえればと思います。

また、介護保険サービスを利用するメリットの一つに「介護負担の軽減」があります。ケアを受ける側と行う側が少しの間離れることで、お互いに心身のリフレッシュが図れ、より無理がなく在宅介護を続けやすくなるのです。

 

●万が一、というときの対策を取っておく

 

1番心配になるのが、共倒れです。

その時に力になるのが「緊急通報システム」や「配食サービス」などの活用です。

「緊急通報システム」は各自治体等が運営しているもので、万が一の事態にすぐに助けを呼ぶことが出来るものです。110や119とは違ってこのシステムが作動するとどこの家なのか、誰なのかがすぐに分かるのでより便利になります。

また「配食サービス」は定期的に食事を自宅に届けてくれるサービスです。高齢になると自分で食事の準備をすることがとても大変になってきます。毎日の生活に欠かせない食事を気にすることなく摂れる点が1番のメリットです。ですが、それだけでなく配達しながら利用者の安否確認が同時に出来ることでもこのサービスが選らばらる理由にもなっています。

 

 

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今回は「老老介護」についてあれこれ話をしてきました。

少しでも老老介護について考える時間になったり、今実際に老老介護をしている人たちのお力添えになっていれば幸いです。

 

 

 

 

 

認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。