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歩行介助の正しい方法!認知症に関わらずきちんとした介助を行うと介護が楽??

どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です。

 

日頃のケア(介助)で悩みとして時々話を聞くことの一つに「歩行介助」があります。

以前の記事で認知症やその他の病気などの予防には水分補給や運動がとても大切だと話をしました。

運動の中でも「歩行」は日常生活の基本的なものです。

室内でも屋外でも歩行が出来るのと出来ないのとでは生活の幅が大きく違います。

 

 

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by Pixabay @ pexels

 

 

 

  • なぜ歩行介助が必要なの??

年を重ねるにつれて足腰はどうしても弱まっていきます。

それが筋力や体力の低下を招き”サルコペニア”と呼ばれ最近は注目されることが増えてきました。

参考:サルコペニアとは | 健康長寿ネット

 

高齢者の怪我などで一番多くその後の介護不安としても心配されているのが転倒です。

転倒してしまうと骨折したり寝たきりになったり、急激な筋力・体力低下を招く要因となります。

 

そのため、転倒に注意することが「歩行介助」において重要です。

 

 

  • 歩行介助の種類ってどういったものがあるの?

歩行介助の種類

手引き介助(両手)

これは介護する側と介護を受ける側が向き合い、両手を取って歩く介助方法です。基本的には手のひら同士を合わせて介助を行います。時にはそれでもバランスが不安定な人がいます。その場合には手のひらではなく、肘を抱えて介助するとより歩行時の安定さは増しますのでケアを受ける側の状態に応じて行うことが必要です。この介助方法の最大の利点は、両手(両肘)をつないだ状態のため、前後への転倒を回避しやすい点にあります。歩行障害が重度で転倒のリスクが高い場合や、短い距離を移動する場合に適した介助方法です。

ですがデメリットもあります。介護者が後ろ向きに歩くことになるため、介護者自身が転倒する恐れもあります。ふたりとも転倒し大怪我につながる可能性もあるため、介助する時には進行方向の障害物には十分に注意しましょう。

 

手引き介助(片側寄り添い)

介護者がケアを受ける側の横に立ち、並んで歩行する介助方法です。右利きの方を介助する場合、原則として介護者は左側に立って介助します

具体的には寄り添う形で相手の脇に右腕を差し込み、左手で相手の左手に添えます。お互いに前を向いてケアが行えるため、長い距離を移動するのに適した介助方法です。

また、脳血管障害などの後遺症によって片まひが見られる人を介助する場合には、介護する側はまひのある側に立って介助を行います。

 

 

 

 

  • 歩行介助を行う時のワンポイント

◯大原則・・・相手のペースに合わせること。

これは歩行介助に関わらず全てのケアに共通することです。

以前の記事にも記載していますが、歩行スピードがとてもゆっくりでも焦らず辛抱強く付き合うことが大切です。無理に急がせてしまうと、転倒も危険性も増しますし、それがきっかけで介護されることをストレスに感じるかもしれません。 筋力が弱っていること、自分自身でも思い通りにならない部位があることを理解したうえで、相手のペースに合わせて歩行介助をおこないましょう。

 

◯出来るだけ障害物を取り除く

高齢者は筋力・体力の低下によって、室内を移動する際、敷居や電気のコードなどとても小さなものでも障害物になってつまずくことがあります。移動の際にはこれらの障害物になるものはなるべく取り除いて、安全な通路の広さを確保しましょう。

 

 

安全に歩行介助を行い、より日常生活を楽しく過ごせるようになってくれることを。

認知症を抱える人もケアを受ける側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。