はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

認知症に関する様々な情報の発信

介護拒否!!これは認知症の症状? いや、本当に嫌なだけ

どうも、認知症ケアデザイナーのはや坊です。

 

介護の場面で必ずといっていいほどよく耳にする話は

 

「食事をあげようとしているのに食べない」

 

「失禁しているのに交換しようとしたら嫌がる」

 

「お風呂に入ろとしない」

 

 

このようにいわゆる介護への拒否は介護している側の最も大きな悩みではないでしょうか。

 

 

 

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by Josie Stephens @ pexels

 

 

 

たしかに介護拒否は介護する側にとっては大きな悩みの種です。

ですが介護側はこの拒否を『認知症状』と大きな一つのくくりとして捉えてしまいがちです。

 

認知症で理解出来ないから仕方ないよね・・

 

◯何も分からないから・・

 

◯こちらがきれいにしてあげようとしているのに・・

 

 

 

と、いう感情を抱いてはいないでしょうか??

 

 

本当に介護拒否をする人たちは単なる認知症状から拒否をしているのでしょうか。

 

 

 

もちろん認知症の影響から記憶の問題や理解の問題、判断の問題など多くの症状があります。

それらが介護拒否に影響していることもあるでしょう。

 

 

 

 

しかし、介護拒否された場面を思い返してみてください。

 

本当にいつも認知症状と言い切れるでしょうか。

 

 

 

食事介助の時に食べてくれない:

・今から食べるもの(メニュー)が何であるか分かっていますか?(伝えていますか?)

・食事を摂る姿勢はきちんと整えられていますか?(正しい座位姿勢ですか?)

・何も言わずに口元に食事を運んでいませんか?

 

排泄介助で嫌がる:

・何でトイレに来たのか伝えましたか?

・今から何をするか(ズボンの上げ下ろし等)伝えていますか?

 

入浴介助に拒否を示す:

・何も言わずに洋服を脱がそうとしていませんか?

・湯加減などの確認を本人へしていますか?

 

 

 

認知症を抱える人は記憶や理解・判断・見当識など様々な症状を抱えています。

そのため介助する時にその説明を(声かけ)しないと混乱してしまいます。

 

つまり、本人からすると何をするのか(されるのか)分からないから怖いのです。

 

人間は誰だって不安や恐怖からは逃げたいものです。

その不安や恐怖の解消方法が分からないから自分を守ろうと拒否をしたり時には攻撃することで自分を必死に守っているのです。

 

介護拒否をしているその瞬間、認知症を抱えているに関わらずその人は単純に本当に嫌だから拒否をしているのです。

 

 

介助をする際には事前にまず声かけ、説明も含めて本人がわかりやすいように簡潔に行うことが大切です。

そして、もう一つ。

 

これが筆者は最も大切だと考えているのですが、

 

 

声かけ(説明)の時に本人に選択肢を与えているか?という事です。

 

 

例えば食事介助、

良くない声かけ:「食事時間だから食べないとダメですよ」

        「口開けて下さいよ、ちゃんと食べないと」

良い声かけ  :「食事時間ですけど今召し上がれますか?」

        「次は◯◯(メニュー)ですよ、いかがですか?」

 

 

このように質問のような形で声かけを行い、本人に選択肢を与えることで本人の意思決定を促していけるとより良いケアに繋がっていけると思います。

 

 

 

 

認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。

 

 

 

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