はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

認知症に関する様々な情報の発信

認知症ってなに???第2話

どうも、はや坊です。



認知症ってなに???
でちょーーーー簡単にしかお話していないので、その続きを。。。




前回も下の図?を載せましたが改めて。



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認知症の症状として中核症状と周辺症状の2つがあることは前回のおさらいになります。
周辺症状は出る人も出ない人もいて認知症を抱える人の生活環境が多いに影響してきます。
※周辺症状についてはまたの機会にお話します。



今回は中核症状の中の一つ、「記憶障害」についてです。



皆さんが認知症と聞いてイメージしやすい、、、
そう、記憶障害です。


認知症になると覚えるということがとてもハードルが高い壁になってきます。
よく、何度も何度も同じ話をする等が挙げられますが、その通りなんです。


認知症には軽度認知障害(MCI)、軽度、中等度、高度と4つの段階があります。


認知症の症状が軽度の人にはある程度説明したりすると理解してくれる人ももちろんいます。


ですが、高度になるにつれ説明を受けてもそれを記憶として留めることが非常に難しくなるのです。


例:
Aさん「ここはどこですか?」

Bさん「ここは△△△ですよ」

↓ ↓

15秒後

Aさん「ここはどこですか?」

Bさん「ここは△△△ですよ」





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とまた同じような質問がきます。

これを何度も繰り返しされると質問される側は少なからずイライラしたり不快な感情になります。


それは人間なので仕方ないかなと思える部分もありますが、、



ここで考えてもらいたいのが



上記のような質問を何となく聞いている人もいるのでしょうが、認知症を抱える人が質問するときの多くは



【分からないことへの不安】があるのです。



記憶として留めることが難しい人たちにとって、
ここがどこなのか?

何をしたらいいのか?

朝なのか?夜なのか?等


知りたいけど、
理解したいけど、

上手く脳にインプットされないので不安なのです。


だから人を頼って質問するのです。



それを

「また?何度も同じこと聞いてるよ!!」

「何回言っても覚えてないの?」



等と返事されると


“自分はさっきも同じことを聞いたのか?”
と考えながらもそのことを忘れてしまい
余計に不安が大きくなっていきます。




これが認知症の中核症状の一つである

「記憶障害」です。





では、対応方法はどのようにすれば良いのでしょうか?



それは



『コミュニケーションを通して伝えていく』しかないのです。


ここでコミュニケーションと表記しましたが、それは何も質問に対して毎回説明したり言葉で伝えるだけが方法ではないからです。

もちろん言葉で直接説明したほうが良いとは思います。
ですが、イライラ等のマイナスな感情があった場合には優しく丁寧に根気強く伝えるということはなかなか難しいでしょう。


なので、その他の対応として

・文字にして(視覚に)伝える


・対応する人を代えてみる


・話題を変えてみる等々


コミュニケーションは探せばいくらでもその方法が見つかります。




なので思い付く方法を試しながらその人に合うケアの方法を身に付けていってもらえればと思います。



認知症の中核症状の一つ「記憶障害」



“不安を感じている”ということを頭に入れながら応対すると少しはコミュニケーションの仕方も変わってくる



・・・・かもしれませんね。