はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

認知症に関する様々な情報の発信

認知症ってなに???第3話

どうもはや坊です。



認知症ってなに???
というシリーズで話をすすめていますが、前回より認知症の各症状にフォーカスを当ててお話をしています。


まずは中核症状から順を追ってお話していきたいと思います。
認知症には中核症状と周辺症状とがあって・・・・。
とそれらについては前回の記事をご参照下さいませ。


今回もこちらを参考にしながら。。。




f:id:gokijet0519:20180501235308j:plain



さて、
今回は「見当識障害」についてお話をしていきたいと思います。




見当識ってあまり聞き慣れない人もいるのではないでしょうか。
私も認知症のことについて学ぶまでは聞いたこともありませんでした。



見当識とは?
簡単に言うと、時間や場所、季節等が分からなくなってしまうことです。


今日は何月何日なのか?

今は何時何分なのか??

今自分が居る場所がどこなのか???



時間や場所、季節、状況、そして人にまでも見当識障害は徐々に広がっていきます。




認知症を抱える人が見当識障害を引き起こす際にまずは


①時間や季節といったことが始めに支障をきたしてくることが多いと言われています。

今が何時なのか?
朝なのか夜なのか?
春なのか秋なのか?


そういったさまざまな時間的把握が難しくなるので、夜中に仕事だと言って出ていこうとしたり、または夏なのに上着を羽織って出掛けたりと状況に適切に対応が出来なくなることがあります。


②次に場所に対する障害が出てきます。

自宅から隣近所のお宅やスーパーまでの道のりが分からなくなってしまったり、自分が今どこに居るのか分からなくお家まで帰れなくなったりします。


また、症状がすすむと病院等の外出先で診察室やトイレが分からなくなったり、自宅でもお風呂場や自分の部屋が分からなくなってしまいます。


時々、高齢者が外出後帰ってこず、警察に保護されたといった話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
あれはこのような見当識障害によるものが多いのではないかと推測されます。


③更に症状がすすむと人も識別できなくなってしまうのが見当識障害

認知症見当識障害の症状が進行すると、人の区別も難しくなってきます。


この人は自分の知り合いなのか?

それだけでなく家族や親戚のことも分からなくなってしまい、自分の娘に「いらっしゃい、あんたはどこから来たの?」とお客様扱いしてしまったりすることさえあります。




このような見当識障害へは、どのように対応したら良いのでしょうか。



まずは関わる人らが見当識障害という症状であることを理解する必要があります。前回以前より何度も云いますが、認知症を抱える人はこれらの見当識障害の行動をしたくて行っている訳では決してありません。

本人たちも分からなくて困っているのです。


具体的な対応方法としては、時計やカレンダーといった目に見えるものを活用しながら関わることが有効であるとされています。

時間や季節などは上記のものを一緒に確認しながら答え合わせをしていくと良いでしょう。


場所が分からなくなってしまう人については、自宅の場合分かりやすい表示をつけたりして対応するのも一つです。



また、見当識障害へのリハビリ方法として

【リアリティーオリエンテーション:RO】というものがあります。

これは名前や年齢、今の時間や今居る場所など現実に関することを繰り返し質問しながら答えてもらい身体に覚えさせる訓練です。

日常生活の中でコミュニケーションの一つとして繰り返し行えるとより良い効果が期待できるとされています。


【気分転換の外出】も効果的です。
認知症を抱える人の家族は一人にしたり外出先でどうしても不安が先走ってしまい、本人が自宅に閉じこもる環境にしてしまう場合があります。
安全を考えてのことだとは思いますが、そうすることで脳により刺激がなくなり症状を悪化させてしまう可能性が高くなります。
そのため、適度に外出して季節の草花を見たり、友人知人らと交流を図ることでたくさんの刺激が脳に入ってくるので外に出るという選択肢はぜひとも持って頂きたいと思います。


その際は場所が分からずに混乱したりすることが予想されるため、目を離さない環境を作って置くことを忘れずに!






認知症ってなに???
今回は見当識障害についてお話をしてきました。



次回は何にしようか?
優柔不断な私なので次回までに多いに迷って決めたいと思います。。。笑っ