認知症ってなに???第5話
どうもはや坊です。
認知症ってなに???シリーズ
今回も中核症状についてお話していきたいと思います。
今回は「実行(遂行)機能障害」です。
私たちは日頃から何かをするときには、計画をたてて順序よく物事を行っています。これが実行機能といい、認知症になるとそれが難しくなってしまいます。
車を運転するときには、
◯目的地を決めて(中には目的のないドライブもありますが…。)
➡車に乗り➡エンジンをかけ➡シートベルトをして➡周りの安全を確認して➡交通ルールを守って運転しています。
実行機能というのは、上記の車の運転を例に挙げましたが、私たちは日常生活の中で時に無意識に使っています。
ですがこれには記憶や学習、判断、推測などの認知機能が必要となります。そのため、認知症を抱える人にとってはそれらを順序よくつなげて実行することが難しくなってしまうのです。
その他の例としては
・食事の準備が上手く出来ない。
※食事のメニューを決める➡食材の組み合わせを決定する➡各調理行程➡味付けの濃淡➡食器類の準備➡盛り付け、配膳
・家電製品の使い方が分からない。
※電源をコンセントにつなぐ➡リモコンやスイッチ等で電源をいれる➡製品ごとの設定を行う➡実際に使用する
と、このように普段私たちが何気なく行っていることには複雑な手順があります。
ですがこれまでやってきた経験や学習等からあまり考えなくても実行出来るのです。
では、実行機能障害にはどのように対応したら良いのでしょうか?
◯単純で分かりやすい目標を決める
これは一連の作業を細切れシーンのように小さな目標を決めて行ってもらうことです。
※料理の例
・じゃがいもを洗う➡皮を剥く➡サイコロ状に切る➡鍋で炒める、、、等
一つ一つの作業を声かけしながら一緒に行うことも大切で効果的な方法になりますのでそれを出来るように心掛けてサポートしてみましょう。
◯複雑な状況を避ける
◯いっぺんに複数のことを行わない
といったことを工夫して行い、失敗を少なくするように心掛けてみると良いでしょう。
認知症を抱える人にとって複雑な状況というのは、不安や混乱に陥りやすい環境になります。それをなるべく排除して、一つずつシンプルに考えたり行えたり出来る環境整備が必要です。
それは認知症を抱える人にとってはもちろん生活しやすい環境です。
ただ、それだけでなく、介護をする側にとっても認知症の方にストレスを与えないことで、よりスムーズな介護が出来るなど相互にとって良い効果をもたらしてくれることになるでしょう。
介護を受ける側もする側もストレスフリーな介護環境になれますように。。。