はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

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認知症の症状「帰宅願望」の時の対応方法とは・・

どうもはや坊です。


いきなりですが、筆者は日頃生活していて1番落ち着くのはやっぱり自分の家です。


外出も好きでよくしますが、はやりお家というものはリラックス出来てほっと落ち着ける場所ですね。



皆さんも恐らく私と同じ感覚なのではないのでしょうか。
※一部そうでない人もいるのかもしれませんね。





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写真引用:https://matome.naver.jp/m/odai/2143549051742927101/2143550067360716203



なぜこういう話をしたかと言うと、今回は認知症の症状である「帰宅願望」への対応方法を紹介していきたいと思ったからです。

そもそも帰宅願望って何?

文字通りお家に帰りたいと訴えることです。
これは認知症の特徴的な症状として知られているものです。お家に帰りたいと繰り返し話す場合が多く、落ち着かなく歩き回ったりイライラから言動が荒っぽくなったりすることもあります。


●なぜ帰宅願望が起こるのでしょうか?
帰宅願望の原因は

今いる場所

置かれている環境

などに不安を感じたり、居心地が悪いためにその状況から離れたいという思いから起こってしまいます。

もちろん上記のような状況でなくても、記憶障害や見当識障害(時間や場所等が認識出来ない状態)が原因で引き起こってしまうことがあります。



帰宅願望は先程も記したように認知症の特徴的な症状として挙げられることが多いです。
それも問題行動として捉えられています。



果たして本当に帰宅願望は認知症を抱える人たちの問題行動なのでしょうか。。



誰だって不安な場所や居心地が悪い環境からは一刻も早く離れたいものです。



筆者を始め、普通に生活していてお家に帰りたいと話したら帰れるはずです。
※ここも一部帰りたくても帰れない人たちもいるのでしょうが…。




では、何故認知症を抱える人が同じようにお家に帰りたいと話したら問題行動として扱われてしまうのでしょうか。




認知症ケアを行う時に、さまざまな症状に対してもこれと同じような状況に陥ってしまうことが多々あります。



帰宅願望が現れたら、
そのような“不安”や“居心地の悪さ”があるということが大前提と理解しているのが必要です。



認知症の症状=問題行動』
としてすぐに捉えることが多い現在の状況を変えていかなければなりません。






では帰宅願望に対するケアはどうしたら良いか


第一に本人が不安や居心地が悪いと感じずに済むような環境を整えることが必要です。


方法としては以下のことがあります。


◯昔から使っていた(持っていた)愛用品などを身の回りに置く
➡人は愛着のあるものに囲まれていると落ち着きます。


◯居ても良いと思える空間を作る
➡本人が好きな物や色合いがある環境、またはなるべく明るい環境(自然の光が理想的)


◯居心地が良い人間関係をつくる
➡話が合う人がいたり、居ることでホッとするような人間関係を構築する


◯帰宅から気がそれるような取り組みを行う
➡本人の好きな事や活動をしてもらう


◯気分転換に一緒に外を散歩する


など、本人が楽しさやリラックス出来る環境をいかに整えていけるかがカギになります。



「帰宅願望」は今置かれている状況がその人にとっては好ましくない状態であることを十分に理解して対応していきましょう。







あ、どのような対応をするのでも構いませんが、本人から直接話を聴き、寄り添う姿勢を忘れないことも大切ですので併せて意識しながらケアを行ってみて下さい。




認知症を抱える人に「帰宅願望」が現れる状況というのは、ケアを行う側にとっても何かしら居心地が悪い状況なのかもしれませんね。。


認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。