はや坊〜認知症ケアデザイナーの伝えたい事〜

認知症に関する様々な情報の発信

認知症の理解には何が必要か? 今こそ沖縄の『ゆいまーる』精神の見せ所

どうもはや坊です。




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写真引用:https://happiness.solutions/serotoninmatome.html


今回は筆者が先日に思ったある出来事の紹介をしていきます。




つい先日ある人と話をする機会がありました。
そして筆者の仕事の話についてあれこれ会話をしている中で、その人が筆者にこう質問してきました。


認知症の人は何も分からないんでしょ?自分でも何してるか分からなくて毎日面白くないはずね。」





思わず固まってしまいました。
余りのことが起きると人は一時無反応になってしまうのですね、、、




とても残念です。
はやり認知症についての知識や理解はまだまだこんなものなのでしょう。








認知症を抱える人たちは本当に何も分からないんでしょうか。
いえ、そこは決して違います。



“分からない事がある”というのが分かるからこそ何度も何度も質問するのです。



・時間のこと

・場所のこと

・人のこと

・自分のこと…


その不安を解消したいと思うから質問するのです。




世界中の全ての事を理解している人なんているのでしょうか?




いないでしょう。





その分からない事が人それぞれで違っているだけではないでしょうか。






沖縄には『ゆいまーる』という言葉があります。


ゆい=結い(結び付き、繋がり)

まーる=回る(巡らせる)




つまりは互いに支え合う、助け合うという意味になります。


支え合うのは何も
“ヒト、モノ、カネ”だけではないはずです。



思い(結び付きや繋がり)も立派な支え合いの方法ではないかと思います。











始めの質問
認知症の人は何も分からないんでしょ?」
この問いに筆者はショックと苛立ちから冷たい態度を取ってしまいそうになりました。


ですが、そうすると認知症を抱える人たちにとっては何の解決にもなりません。



そう捉え直すと、きちんと理解してもらいたいと思えるようになってきました。




そこで筆者は


『その人はきっと、相手ともっと繋がりを持ちたいんじゃないかな。自分のことも知って欲しいんだよ』


そう答えました。





皆さんも分からない事は誰かに質問したり調べたりするはずです。



認知症を抱える人の質問にも心の『ゆいまーる』で接して欲しいと思った出来事でした。






認知症を抱える人もケアを行う側も双方にとってより良い環境になることを切に願って。。。